汚れる夢







お前のカラダを欲しがって、

お前のココロを欲しがって、

お前のスベテを欲しがって。





今夜もお前で満たされる夢を見る。











白いシーツの上に、横たわるアリス。
過去に火村と何度も行為をしたはずなのに、アリスは俯き顔を伏せる。
アリスのその恥じらいに満ちた表情が、より一層火村を高ぶらせる。

髪を一房すくい上げ、唇を落とす。
アリスは、ますます顔を上げずにいた。

火村はアリスが逃げ出さぬように、しっかりと上に覆い被さる。
そして、まるで壊れ物に触れるように、ゆっくりとアリスの躯に触れた。


耳朶、頬、唇、首筋。


触れる度に、アリスは敏感に反応する。

「あっ・・・火村・・・。」

その声がますます火村の嗜虐心を煽る。
火村はあちこちに、軽く音を立てキスをする。
それと同時に、また手でアリスの全身を撫で回す。

下へ下へと伸びる手に、アリスは翻弄される。
シャツのボタンを開け、胸の飾りを摘むと、アリスは殺しきれない声を出した。

「・・・っん・・・。」

火村は、喉の奥を鳴らし笑う。
それに腹が立ったのか、アリスの眉間に皺が寄った。

それでも火村は、手を動かすのを止めない。

「ダメ・・・やっ、そこ・・・。」

アリスは火村の手を払い除けようとするが、逆に火村に先程よりも強く摘まれた。

「ああっ・・・あっ・・・。」

火村の手は下へと滑り降りる。
アリスの脇腹を通り、腹を触り、下肢を撫で回す。
火村の手の動きに合わせて、アリスが小さく喘ぐ。


「・・・んっ・・・はっ・・・。」


まだ触られていない筈のアリスの陰部が、勃ち始めていた。
火村はそれに気付くと、布越しに揉む。
その途端、アリスの声が大きくなる。



「やっ・・・あぁぁ・・・んんっ・・・・・・。」
「アリス、そんなにイイ?」

火村はアリスの耳元で囁き、そのまま耳を舐め始めた。
ぴちゃぴちゃと水音がやけに大きく聞こえ、羞恥心が増す。

「んんっ・・・イ・・・イぃ・・・。」

アリスは、息を荒くし肩で呼吸する。
火村は、アリスのズボンを脱がしにかかった。
片手で器用にジッパーを外すと、膝のところまで―既に先走りの汁でぐしょぐしょになったパンツと一緒に―ズボンを降ろす。
アリスは、自分の腕で顔を隠した。

「やっ・・・見な・・・いでぇ・・・。」

火村はアリスの顔から腕を外すと、軽く啄むようなキスをした。

「どうして?アリスのいやらしいとこ、もっと見せろよ。」

そう言いながら、火村はアリスのモノを掴み扱き出した。

「やっ・・・あぁ・・・ダメぇ・・・。」

快楽に溺れ、乱れるアリスはとても綺麗で、火村はつい見惚れてしまう。

「ダメじゃないだろ?」

扱くスピードが速まり、アリスは思わず涙を流す。
別段火村はサドではないが、そのアリスの顔に少々喜びを感じた。

「あっ・・・あぁ・・・んっ・・・ああっ!!」

とうとう、アリスは火村の手の中で果ててしまった。


息を整えるアリス。
その躯は小刻みに震え、頬は真っ赤に染まっていた。
火村は、アリスの耳元で再度囁く。


「アリス・・・。アリスの中に入りたい。」
「んっ・・・来て・・・。」


アリスは、虚ろな瞳で火村を見つめる。
火村は額に唇を落とした。

人差し指を、アリスの秘部へ挿れる。

「いっ・・・あっ・・・んっ・・・。」

中で指が動く度、小さな喘ぎ声を出す。
段々とアリスの中がほぐれ、2本3本と指を挿れていく。
バラバラに動く指に、アリスはただ喘ぎ、快楽を貪るしかなかった。

「火ぃ・・・村ぁ・・・。もう・・・来・・・て・・・。」

もう、指だけじゃ我慢出来なくなったアリスが、ねだるように火村を呼ぶ。
火村は口元を歪ませる。


「まだ、無理だと思うぜ。」
「いい・・・か、ら・・・速くぅ・・・。」


火村は、そのアリスの仕草や言葉にクラリとキた。



アリス自身は、無自覚なのだろうか。
今まで火村が抱いた女の誰よりも、いやらしくそして逆に清純さを感じる。





火村は、自分の雄々しいモノをアリスの中に挿れた。

「やっ・・・キツ・・・い・・・んっ・・・。」

だから言ったじゃないかと、言わんばかりに苦笑する火村。


しかしキツいのは最初だけで、アリスはすぐに火村を根元までくわえ込んだ。
アリスの中は熱くて狭い。
火村は、余裕なさげにピストン運動を始めた。

「・・・あっ、あっ、あっ、あっ、あぁん!!」

イい所を突かれ、また涙を流しながら喘ぐアリス。
その姿にまた欲情し、さらに激しく運動を続ける。



「もっ・・・もぅ、イっちゃ・・・う・・・。火ぃ・・・村ぁぁぁ・・・。」



アリスの手は天井を仰ぐ。
そして、火村の背中をギュッと掴むと、爪を立てた。


「ハァ・・・俺もだよ、アリス。」







二人はそのまま快楽に溺れ果てた。





















火村の下宿先。
自室で自分を慰めていた火村は、自分の出した白濁の汁をジッと見てボソリと呟いた。

「・・・最低。」

親友兼想い人との交尾を妄想して、夜な夜なこうして自慰をする自分に、嫌気がさしてしまう。




火村は、自己嫌悪しながら寝床についた。




明日から続く、アリスとの地獄の様な“友情ごっこ”の為に・・・。









お前のカラダを欲しがって、

お前のココロを欲しがって、

お前のスベテを欲しがって。





今夜もお前で満たされる夢を見る。









―――現実では、一生手に入らないと知っているから・・・。